と大仰に書いたが、自分の考えを形に残しておくための備忘録。

 まずドレッジというデッキを構成する要素だが、これは大きく3つに分かれる。

①. ディスカード源(燃焼、新生子、物あさり、安堵の再会)
②. 発掘カード(トロール、インプ、壌土からの生命)
③. タダで出てくる生物(恐血鬼、ナルコメーバ、縫合体)

 ドレッジはマリガンに強くはあるがキープ基準は割とシビアで、この内、①②が初手にあることが概ねキープ基準となる。また、安堵の再会を2Tに打つために初手に土地は最低2枚欲しい。土地1だとどうにも動きづらく物あさり頼みになるが、土地5枚でも①②が揃っていればキープが肯定される(土地4、ダクムーア、ローム、物あさりの初手はギリキープ)。
 故にドレッジを考える上でまず最初に考えるべきは土地総数であり、その上で①~③について枚数のバランスを考えていく。理想は初手以外通常ドローを行わない事ことであるため、点でみた(初手のみでみた)土地枚数の確率で考える必要があり、それは以下で導かれる。

COMBIN(土地総数;初手の土地枚数)x COMBIN((60-土地総数);(手札枚数-初手の土地枚数))/COMBIN(60; 手札枚数)   ・・・Excel用

 一般的に土地20枚が採用されることが多いドレッジだが、本当にそれは正しいだろうか。初手に土地2or3枚があるのが理想であることを考え、7枚中に土地2or3枚となる確率は、

土地19...58.6%
土地20...59.3%
土地21...59.6%
土地22...59.5%

と土地21枚を頂点とした確率分布となる。一方で、後手の1ドローを考えた場合は、土地19枚から増えるごとに確率は逓減していく。先手だけ見ると土地21枚がベターに見えるが、物あさり+土地1キープも可能であることを考えると、土地は20枚がベターだと判断した。
 次にマナベースであるが、最優先で確保したいのは緑マナであり、先手で初手に緑を出せる土地が1枚来る確率を考えると、

13枚...83.7%
14枚...86.1%

となり、ここが採用枚数の境目であると思う。1Tから新生子→安堵の再会→物あさりFB→ロームで拾いつつ燃焼という黄金パターンがあるドレッジにとって、6回に1回は初手に緑マナが来ないというのは痛すぎるため、緑マナは14枚必要だ。
 一方、黒マナはダクムーアもしくはロームで拾うパターンが有るとはいえ、暗黒破や蛮行などは早めに打ちたいことを考えると、12枚まで減らすのは愚策で13は確保したい。
 これらからマナベースを考えると、

赤緑フェッチ4
赤黒フェッチ4
赤緑ショック2
赤黒ショック2
山2
ダクムーア2

までは確定として、あと緑マナ4と黒マナ1を確保する必要がある。
 脳筋で銅線の地溝を4積みすると黒マナが確保できない、かつ赤マナは18欲しいことを考慮すると、銅線の地溝3枚と5色ランド1枚がベターとなる(ナルコや縫合体素出しも考える)。土地20枚だと蒸気孔を積む余裕が無いため、宝石鉱山かマナの合流点の2択となるのだが、中盤以降拾ってきても痛くない宝石鉱山を今回は採用。怖いのは初手宝石鉱山1枚しか土地がないケースであるが、そんな時は初手合流点1枚でもフェッチショック以上に食らうはめになるだろうことから、リスクは同程度であろうと判断。以上でマナベースが完成する。

 次に、前述の①~③を残り40枚でどのようにバランスさせるかであるが、タダ出しクリーチャーは4×3=12枚確定で入るため、残りスロットは28枚となる。①と②はなるべく同枚数デッキに入れたいこととダクムーアで発掘カードは2枚確保していることを考えると、①を15枚、②を13枚がバランスのとれた配分となる。
 しかし、メイン戦はクリーチャーが一番多く入っている状態であり、苦手とするコンボ戦において災いの悪魔でキルターンを早められるため、この枠を1枚とっておきたい。その場合に①と②のどちらを1枚減らすかであるが、この場合は発掘カードを1枚減らすのが丸い。
 理由としては、以下のケースを考えてもらいたい。初手:物あさり、縫合体、恐血鬼、土地2といった発掘カードが無いハンドでも2Tに5点クロックが確保できるこのハンドはキープが肯定される。この例からも分かる通り、オープンハンドに必要なのは発掘カードよりもディスカード手段である(ディスカード手段2枚あればハンデスにも強いしね)。
 ①の内訳として、物あさり、新生子、安堵の再会は4枚ずつ確定である。一人回しをしている内に安堵の再会が強すぎて、これ1枚+②、③が適当に2枚、土地4枚とかでも十分にキープできることが判明。となると残る3枚のディスカード手段であるが、これは燃焼3枚がベターだと考える。
 コンボ相手に1T燃焼X=0→2TにFBは、墓地も手札枚数以上に肥やせずあまり強い動きはではないが、どんな相手にも1回は打ちたいスペルであり、2枚に減らすと回り次第で4TにFBできないことを視野に入れなければいけないからだ。

 ということで、48枚までスロットが埋まって、残りは発掘カードを12枚である。トロールとインプは外せないので4積み確定。残る4枚は壌土からの生命3枚と暗黒破1枚とした。
 個人的にはドレッジのスロットは暗黒破以外の59枚は固定枠であり、あと1枚はメタ次第で他のカードのほうがベターになり得る。候補として挙げられるのは、

21枚目の土地
稲妻の斧
憑依された死体
集団的蛮行

などであるが、除去+発掘カードとしての役割を持てる点、ハマれば1Tから動けて2Tドローを発掘3から開始できる点から暗黒破を採用した。
 以上から、リストを以下のようにした。

メイン
4 《樹木茂る山麓》
4 《血染めのぬかるみ》
2 《踏み鳴らされる地》
2 《血の墓所》
2 《山》
3 《銅線の地溝》
1 《宝石鉱山》
2 《ダクムーアの回収場》

4 《傲慢な新生子》
4 《恐血鬼》
4 《ナルコメーバ》
4 《秘蔵の縫合体》
4 《臭い草のインプ》
4 《ゴルガリの墓トロール》
1 《災いの悪魔》

3 《燃焼》
4 《信仰無き物あさり》
4 《安堵の再会》
1 《暗黒破》
3 《壌土からの生命》

サイドボード
2 《ボジューカの沼》
1 《思考囲い》
2 《稲妻の斧》
3 《自然の要求》
3 《集団的蛮行》
1 《古えの遺恨》
1 《突然の衰微》
1 《骨までの齧りつき》
1 《復讐に燃えたファラオ》

次回はサイドボードの考え方と各種アーキタイプへのサイドボーディングプラン書きます

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